事態は法的な段階へと進んだ。 北海道日高町の浜本牧場で仔馬を暴力的に扱う動画が拡散した問題で、動物・環境保護NGO団体「LIA(Life Investigation Agency)」が2026年3月17日、北海道警察本部に動物愛護管理法違反の疑いで刑事告発を行ったことが明らかになった。牧場側は同日、謝罪文を公開しているが、法的な追及が始まったことで問題はさらに深刻な局面を迎えている。
LIAによる刑事告発の内容
LIAは2010年の設立以来、自然環境・動物に対する犯罪者をこれまでに3,700件以上刑事告発してきた実績を持つ日本のNGO団体だ。同団体は浜本牧場における仔馬への行為について「動物愛護管理法違反の疑いがある」として、北海道警察本部長宛に刑事告発状を提出した。今後は警察が告発状を受理するかどうかの判断を行い、受理された場合は捜査が開始される。
浜本牧場の謝罪文(同日公開)
LIAの告発と同じ3月17日、仔馬カメラ公式アカウントを通じて浜本雅俊氏名義の謝罪文が公開された。内容は「馬たちに恐怖とストレスを与えてしまいました」「適切な対応をすべきで、しつけや管理の名で正当化できるものでもありません」「再発防止に向けて全力で取り組みます」というもの。ただしネット上では「本人が直接発信していない」「謝罪文だけで済む問題ではない」という批判的な見方が依然として根強い。
JRAが異例のコメント「力で屈服させるのではない」
ハフポスト日本版の取材に対し、JRAは以下のコメントを発表した。まず各牧場の独立性を理由に「個別のコメントは差し控える」とした上で、若馬育成の在り方について「人馬の安全性を確保するため人がリーダーであると教えるしつけは大切」としながらも、「その大前提は、人が安心できる存在であると理解させ、人馬の信頼関係を築くこと。力で屈服させるのではなく、要求を理解させ、従順になるよう教育することが重要」と明言した。個別案件への介入は避けつつも、事実上の「批判的見解」を示した形で、競馬ファンや業界関係者の間で注目を集めている。
問われるアニマルウェルフェアと業界の自浄作用
今回の事件は、動画拡散から謝罪、そして刑事告発へとわずか数日で急展開した。浜本牧場は2004年安田記念(G1)優勝馬・ツルマルボーイを輩出した有名生産牧場であり、一部の馬主が馬の引き上げを検討しているとの情報もSNS上で流れている。日本の競馬・馬産業界では欧米に比べてアニマルウェルフェアの基準整備が遅れているとも指摘されており、今回を契機に業界全体の意識改革と制度整備が求められている。
⚠️ 事件の経緯まとめ
3月13日ごろに仔馬カメラのYouTubeライブ映像から切り取られた動画がSNSで拡散し始め、3月15〜16日に浜本牧場がXで批判に挑発的に反論する事態となった。3月17日には牧場Xアカウントが削除され、同日LIAが北海道警察本部へ動物愛護法違反で刑事告発。同じく3月17日に謝罪文が仔馬カメラ経由で公開され、JRAがハフポスト取材に「力で屈服させるのではない」と見解を表明した。現在(2026年3月18日)は警察の対応・捜査開始の有無を待つ段階となっている。
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📋 参照・引用元
- ハフポスト日本版「仔馬への虐待?動画で批判殺到の有名牧場にJRA『指導する立場にない。力で屈服させるのは…』」https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_69b91a7be4b09852c2826d61(2026年3月17日)
- LIA(ヤブキレン氏)X投稿「北海道警察本部長宛に浜本牧場の仔馬虐待事件を刑事告発」https://x.com/yabukiren0/status/2033900036678160397(2026年3月17日)
- 仔馬カメラ公式X(@koumacam)謝罪文掲載 https://x.com/koumacam/status/2033875560032833881(2026年3月17日)
- ハフポスト日本版「虐待では・仔馬への暴行動画で有名牧場に批判殺到」https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_69b89f18e4b08f2fb826023f(2026年3月16日)


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